|  学部2020年度(一橋大学)政治学シラバス
 
 ■授業科目の概要(目的と到達目標)現代日本政治を主な対象としながら、民主政治の制度と過程について、1回1トピックの方法で考察します。テレビや新聞において、政治は印象論的に語られがちです。とらえにくい政治の動態を表層的にではなく、政治学という物差しをもって構造的に把握する能力を養います。授業形態は講義です。各回の冒頭に導入として簡単な質疑応答を行う予定です。Google Classroomに動画、manabaにパワーポイントの資料を掲載します。Google
 
 ■学部・学年の指定
 学部2年以上
 
 ■授業の内容・計画
 具体的に取り上げる予定のテーマは、直接・間接民主主義、政党の機能と組織、有権者の投票行動、民主主義の多様性、選挙制度と政党システム、政権形成、権力集中と分立、官僚制と政官関係、地方政府と中央地方関係、利益団体、マス・メディア、日本の政党デモクラシー、ジェンダーと政治、グローバリゼーションと政治です。
 
 1.国家―社会関係としての民主政治
 @直接・間接民主主義:市民は政治の主役たりうるか
 A政党の機能と組織:なぜ政党は身近でないのか
 B有権者の投票行動:無党派層は政治をどう変えたか
 2.多数派形成としての民主政治
 @民主主義の多様性:多数決こそが民主主義的か
 A選挙制度と政党システム:二党制は優れているか
 3.統治としての民主政治
 @権力集中と分立:日本の首相の権力は強いか
 A官僚制と政官関係:官僚支配は続いているか
 B地方政府と中央地方関係:地方分権はなぜ進められているのか
 4.民主政治と社会アクターの役割
 @利益団体:打破すべき既得権集団か
 Aマス・メディア:民主政治の擁護者か阻害者か
 5.民主政治の展望と新たな課題
 @日本の政党デモクラシー:どう変容しているか
 Aジェンダーと政治:どういった問題が存在しているか
 Bグローバリゼーションと政治:民主政治は国民国家を超えられるか
 
 
 ■テキスト・参考文献
 加茂利男ほか『現代政治学』有斐閣。
 上神貴佳ほか『日本政治の第一歩』有斐閣。
 
 ■他の授業科目との関連
 社会学部の政治学の科目(「政治学」「政治史」など)と緊密な関係があります。
 
 ■成績評価の方法
 質問点と期末レポートで成績評価を行います。
 A:当該テーマについて幅広い知識を有し、授業の内容を正確に理解した上で、自らの見解を論理的に提示している答案。
 B:授業の内容を正確に理解した上で、自らの見解を論理的に提示している答案。
 C:授業の内容を正確に理解している答案。
 D:授業の内容をほぼ正確に理解している答案。
 
 
 ■受講生に対するメッセージ
 一人の市民として日常的に政治に関心を持って欲しいと思います。そのために授業に出席するだけでなく、新聞を読んだり、政治に関する新書を読んだりすることを勧めます。
 
 
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